第2週:いちばん小さいマトリョーシカ。
2007-11-02掲載

リョーシカは、量子(リョーシ)を研究している
新進気鋭の物理学者である。
ところがリョーシカは、あろうことか
ロシアの民芸品「マトリョーシカ」に瓜二つ。。。

そこでわたしは先週、ネットで購入した
「マトリョーシカ・3体組・つや」を持参。
これをサカナに「小さいもの」へと、
無事、話はすすんだのであった。

しかし「小さい」と言えば、
顕微鏡の世界とか、ミクロの世界とか言いますね。
見たことのない世界が見えるようになるとはいえ……
でも、そんなに重大なことなんですかね、
"小さい"ことって。

わたし 問題は、この3体組のマトリョーシカです。
中でも最も小さいマトリョーシカを
細かく見ていくと、木くずが見えました。

リョーシカ
そうですね。


わたし
なんとなくそれだけ、という気もしますが。


リョーシカ え? そうですか? では細かく見ていく、
ということをもう少し説明しましょう。
いちばん小さいマトリョーシカを2つに割ります。

素粒子と量子1
わたし
ええ! 割るんですか?


リョーシカ いや、頭の中で2つに割ったとしましょう。
すると、木片の片方ずつはそれぞれ
もうマトリョーシカではありませんね。

わたし ああ、まあ、そーですね。
2つに割っちゃいましたからねえ。


リョーシカ したがって「マトリョーシカとしての単位」は
2つに割る前の赤ちゃんのマトリョーシカが
いちばん小さいということになります。


わたし
はあ。


リョーシカ しかし、木としてのマトリョーシカは
割ってしまった後も、同じ木片であって、
その本質は変わっていません。


素粒子と量子2
わたし
木は木ですもんね。


リョーシカ そうです。ではどこまで小さく割った時に
木片としての本質が変わるのでしょうか?
そこが、木片としての最小単位なのです。


素粒子と量子3
わたし
それはずいぶんと小さい話になってきました。


リョーシカ まだまだ大きいですよ。
さらに、細かく割っていったときに、やっと
最終的に物質の最小単位ということが見えてくる。
物質が何からできているのかが
追究されていくのです。

わたし
そこまで小さいと、見つけるのが大変そうですね。


リョーシカ
その通りです、検出するだけでも一苦労です。


わたし そういえば「アトム(atom)」って、
いちばん小さいもの
という意味じゃありませんか?


リョーシカ

そうですね。アトムというのは、原子のことです。
ものの最小単位として考えられたのですが、
その後、その中身、つまり原子の構造
というものを、考えるようになります。

それからすべての物の「素」は何か?
ということで「素粒子」の追究がはじまり、
今や私たちは、素粒子と呼ばれているものが
約100種類もある時代に生きているのです。

素粒子と量子4

わたし なるほど。
すると「量子」は「素粒子」の一種?


リョーシカ
うーん……全然、違いますね。


わたし
なぬー、リョーシカ!


リョーシカ
続きは次回ということにいたしましょうか。


わたし
ええっ! マテ・リョーシカ!


(つづく)



週刊リョーシカ!
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リョーシカの話では、
「素粒子」と「量子」、
どうも別モノである様子。
「素粒子」のほうは
なんとなく馴染みがあるけれど
うーん、量子っていったい何???

またまた"リョーシカ!"な展開を、
来週もどうぞおたのしみに。


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2007-10-26
第1週:マトリョーシカの中身
2007-10-26
第2週:いちばん小さいマトリョーシカ。
2007-11-02
第3週:どっちが大きいんですか?
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第4週:絵にも描けない○○さ。
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2007-11-23
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