
2009-09-21掲載
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グラフって便利なものですよね。
なにしろ、グラフィックなので、
すばやく全体が見通せるし、
そのことが、なんとなくリアルな感じを
与えたりもするわけです。
たとえば、株価グラフ。
こんな印が並んでいますよね。
棒の部分をローソク足といって、上から
ローソク足の始まりが──高値
□の始まりが──────終値
□の終わりが──────始値
ローソク足の終わりが──安値
を表します。
そして、四角い部分が黒か白かは、
始値より終値の方が安い時に■
始値より終値の方が高い時に□
で表すのだそうです。
でもってとても変動していて、
しかも振れ幅が大きくて
……というような一日であれば
「激動の一日だね」なんて思ったりする。
さあて、ところでその
「激動の一日」は、
グラフのどこに書いてあったのでしょうか?
グラフというものをかなり見慣れている人でも
ほんとうにグラフに書いてあったか
それとも
その人の経験や記憶の引き出しが
グラフに書いてあることの
いわば「行間」を埋めるストーリーを
作ったのか……
ちょっと混同しやすいところです。
グラフから何を読むか。
グラフをどんなときに使いこなすか。
100の実例よりも、
ひとつの原理のほうが、実用的
ということもありますよ。
というわけで、今回はグラフを巡るお話。
では、どうぞ。
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●誇大グラフにご用心!●
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うーん、人のことは言えないけれど
ニウモン猫にも困ったもんだ。
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どうしたのですか?
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ニウモン猫のやつ、
グラフが苦手ならしいです。
たとえば、よくあるじゃないですか、
こんなやつ。
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こういうのを見るとね、
「当社のシェアは圧倒的だね!」
なんて思っちゃうんです。
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ふうん。
まあ、A社が2、B社が3、「当社」が5で、
シェアが50%というのは
確かに大きなシェアですよね。
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????
あの、そうじゃなくて、
当社だけ、わざと大きく書いてあるでしょう!
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ああ、体積のことですか。
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そう、それですよ。
ちょっと、視覚的にだまされちゃうでしょう?
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ぜんぜん。
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●x軸とy軸というグラフの基本●
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このグラフの場合、
タテ(y軸)には1~5という数字、
ヨコ(x軸)には3つの会社が並んでいます。
タテは数字を見るもの、
ヨコは会社の別を見るものです。
だから、ヨコにいくら膨らんでいても、
数字と結びつけて見なかったんです。
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うーん、リョーシカは、
だまされませんね。
っていうか、こうなると、
わたしは今まで、このグラフを見て
何だと思っていたのか、
よくわからなくなりましたよ。
つまり、グラフって
グラフィックに「表現」されているから、
そこに何らかの「意味」というか
「メッセージ」みたいなもんを、
見つけよう、という気で見ちゃっているのかも
知れませんです。
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このグラフから読み取ることができるのは、
タテは数字を見るもの、
ヨコは会社の別を見るもの、
という、それだけです。
また、このグラフで何を見ようとしているかは、
ヨコにとったxとタテにとったyの関係です。
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●式が先か、グラフが先か?●
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ところで、人間は数学という教科で
グラフを描くことを習いますね。
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そうですね。
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数学で習うのは、
ある式をグラフに描くと
こうなる、というやつです。
これらはだいたい形が決まっています。
たとえば、こんなの。
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ふむふむ。
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ところが、あるデータがあって、
これをグラフにする、
という機会のほうが、
現実にはずっと多いでしょう?
たとえば漁獲高と水温の関係とか、
なんかそういうデータを
グラフに描いてみて、
関連を探るみたいなこととか……。
すると、へびがのたくったようなグラフを
どうやって式にするんですか?
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たとえば先ほどのグラフ(上図)でいうと
直線のほうが一次関数、
曲線のほうは二次関数になっています。
このようにいろいろな形がありますから
このような特徴を組み合わせることによって
そのグラフに近づけることができるわけです。
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うむむ……。
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ではまずもう少し単純な場合から
考えてみることにしましょうか。
たとえばとったデータが、
だいたい右上がりに並んでいるという場合なら
直線でそれらを結ぶことができるか
ということを、まず考えますね。
直線を引くとき、
全体として線とデータの差が
一番小さくなるように引きます。
このような作業をカーブフィッティング
といいます。
ところで、データには
必ず誤差がありますから
カーブフィッティングで得られた線が
データの誤差の範囲内ならば
OKということになります。
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カーブフィッティングかあ。
イメージ的にはわかる感じがします。
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たとえば先ほどの例ならば
直線ということを仮定して
フィッティングしてみているわけですが
実際、このように関係式を条件として与えて、
フィッティングしてみよう、というように
コンピュータに計算させます。
関係性の核となるものを式として与えて
xとyの間の量的な関係を見ていくわけです。
それでうまくいかないならば
何か別の要素がある、というふうに
考えを進めていきます。
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確かに。
言われてみれば、そうやっているに違いない、
って気がしてきました。
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はい。
特に難しいことはありません。
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ふむふむ。
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では今週はこのへんで。
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というわけで、
グラフときたら、
自分が何を見ようとしているのか
(タテは何で、ヨコは何で……)
とまずはっきりさせてから、見るようにする。
これが基本かなあと思いました。
そこに特に見るようなものがないのに
グラフ化されている……そんな時は
もうそれだけであやしい。。。
なんて見方もできますね。
さて『週刊リョーシカ!』は、
長らく金曜公開で、更新しておりましたが、
これから10月にかけて、
しばらく月曜公開のスケジュールで
進んでまいりたいと思います。
勝手な変更にて恐縮です。
どうぞよろしくお願いいたします。
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