ナノダイヤモンドの観測
グリーンツリー教授が取り組んでいるナノダイヤモンドの実験をご紹介いただきましょう。下図は、緑色のレーザー光が、光ファイバーの中にあるナノダイヤモンドを励起状態に持ち上げ、赤から赤外の波長範囲にある蛍光を右端へ集める様子を示しています。ナノダイヤモンドの明るさを見ることによって磁場を計測することができます。このような装置で、光ファイバーに埋め込まれたナノダイヤモンドから発される蛍光を計測したのが下の写真です。円で囲んだ部分は、それぞれのナノダイヤモンドが発する蛍光の状態を示しています。形が違うのは、光ファイバーのガラスの曲率によって歪められているためです。
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NVセンターを含むナノダイヤモンドからの発光の様子。異なる２つの方向から測った値を示している。
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ナノダイヤモンド1つが発する蛍光の強度と、RFマイクロ波と磁場との関係を示す。ナノダイヤモンドの中にある「NVセンター」にあるスピン状態のため、磁場による輝度の変化が見られる。一方で、磁場を一定にしてマイクロ波を変えて測定すると、輝度が変化する様子がわかる。このような性質は、さまざまな磁場測定への応用が期待できる。
図の中の[＋]マークをクリックすると、説明文が表示されます。
All figures from Ruan et al., Scientific Reports 8, 1268 (2018)
