ミリメートルの世界で量子力学を操る
ハイブリッド系の実験室とあって、マグノンを扱うものの他、超伝導量子ビット、ナノメカニカル素子という3つの系の研究が並行して進められている、中村教授の研究室。下の写真は超伝導量子ビットの実験装置で、写真右にある円筒形の装置が、超伝導量子ビットを10ミリケルビンまで冷やすための冷却装置です。この冷却装置の中でマグノンやナノメカニカル素子と、超伝導量子ビットとをそれぞれ相互作用させる実験が行われています。写真左端の[+]をクリックするとウィンドウが開き、隣室にある光の量子情報を扱う装置を表示します。
超伝導量子ビットと空洞共振器
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アルミニウムのかたまりをくりぬいて作ったマイクロ波空洞共振器の中に、超伝導量子ビットの載った基板を置き、マイクロ波光子と超伝導量子ビットの相互作用を実現する。
強磁性体単結晶球
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強磁性絶縁体イットリウム鉄ガーネットの単結晶球。マイクロ波空洞共振器中で超伝導量子ビットと結合させることにより、強磁性体中ですべて同じ方向に揃った10の18乗個の電子スピンの集団運動を1量子レベルで制御・観測する。
薄膜振動子
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0.5mm角、厚さ50nmの窒化シリコンの薄膜。シリコン基板に開いた四角い穴を枠として張られている。透けて見えているのは、薄膜裏面に付着した亜鈴型の電極と、薄膜と300nmの距離で隔てられた別の基板上の2本の対抗電極。これらの電極が構成するコンデンサーにより、薄膜の機械的振動と超伝導共振回路が相互作用し、薄膜の振動状態を量子基底状態まで冷却し制御することを可能にする。
マイクロ波発生・制御装置
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冷却装置内の超伝導量子ビットを操作したり読み出したりするためのマイクロ波パルスをここから発信。
光の量子情報
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ミラーが並んだ光子を取り扱うテーブルと中村教授。
図の中の[+]マークをクリックすると、説明文が表示されます。