アト秒を捉える実験室
アト秒とは、百京分の1(10-18)秒にあたります。「十億分の一秒の十億分の一秒ぐらい」といってもにわかにはイメージできない長さですが、その高速に挑戦するのが、分子研の大森研究室。一方、量子状態は一般に壊れやすく、その状態を保つことができる「コヒーレント時間」は極めて短いことが知られています。このコヒーレント状態から古典的状態へ移行する現象をできるだけ遅く、そして捉え得る時間はなるべく速くコントロールすることが不可欠です。下の写真のうち、クリックすると切り替わる明るいほうは、このような世界的にも最先端の難しい実験に取り組む実験室の一角。また暗いほうは、実験中の様子を8秒露光によって捉えたもの(写真1:大森教授撮影)。実験に取り組む3名は動きでぶれていますが、スクリーンに映し出された2発のレーザーパルスの干渉縞は、くっきりと時空にピン留めされています。仮に干渉縞のあるピークがとなりのピークの位置にずれたとすると、2発のレーザーパルス間の時間間隔が1.8フェムト秒ずれたことになります。
閉じる
武田俊太郎 特任助教
第三世代の装置を担当しています。がんばります。
閉じる
田中陽 特任助教
大森先生は僕らの判断に任せてくれるので働きやすい上司です。
閉じる
大森賢治教授
実験室に入るときは、レーザから目を守るグラスをかけましょう。
閉じる
武井宣幸 助教
昨晩は実験でした。合間に2分ずつ10回眠りました。
図の中の[+]マークをクリックすると、説明文が表示されます。