量子の世界をのぞいてみよう
Welcome to the Quantum World #013

量子推定理論で推定誤差を改善する

量子情報の単位である「量子ビット」を対象に、量子状態を推定する場合を考えてみましょう。量子状態はさまざまな状態を取り得るため、グラフでは、この量子状態のバリエーションである「量子ビットパラメータ」を横軸1(0から1)に示しています。また横軸2(-1から1)は「推定比率」を示しています。「推定比率」は、簡単に言うと「量子状態をどのように見るか」という見方にあたるものです。このようにして3つのグラフの縦軸に示された「推定誤差」を、比較してみましょう。

グラフ1は従来方法で標準的に採用されてきた「量子トモグラフィー法」を用いた推定誤差、グラフ2は複数の量子ビットに対して各量子ビットを個別に測定した場合の最適な推定誤差、グラフ3は複数の量子ビットを同時に測定し推定した場合に量子推定理論から導かれる推定誤差の理論限界値をプロットしています。重ねてみるとわかるように、量子推定理論を用いることにより、推定誤差を従来の推定方式より小さくできることが顕著に見てとれます。

グラフ1

グラフ2

グラフ3

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