世界各地で実現化が進む量子鍵配送
量子の鍵で情報を暗号化し、圧倒的にセキュリティの高い通信を実現する「量子鍵配送」。2000年前後から、実現化へ向けたフィールド実験が、北米、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、オセアニアなど世界各地で相次いで成功しています。また光ファイバー、衛星といった伝送経路、動画、音声など送るデータの種類もさまざま。なお東京QKDネットワークについては、「ようこそ量子 Welcome to the Quantum World #002「東京QKDネットワーク」@小金井」をご参照ください
スペイン:Madrid (Passive core & access NW)
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Universidad Politécnica de MadridとTelefónicaが共同でQKDネットワークを運用。通常の都市圏の光通信ネットワーク上でのQKD通信の研究を目指す。
フランス:Paris (SeQureNet)
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テレコム パリテクの量子情報チームから生まれた、QKD装置を製造・販売するパリの企業による民間のQKD実験
スイス:Geneva(Long-term QKD operation)
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2011年、「ID Quantique」社の「Swissquantum」が、ジェノバ都心部にあるCERN、ジュネーヴ大学等を結ぶ、世界最長のQKDフィールドテストに成功
英国:Cambridge(TREL)
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Andrew Shieldsが率いる英国 東芝欧州研究所 ケンブリッジ研究所がQKD実験
中国:QinHai Lake(Free-space QKD)
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2013年、気球と地上間でQKDのフィールド実験。伝送距離96km・速度159.4bps(中国科学技術大学)
中国:Hefei & Wuhu
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衛星搭載を想定し、2012年、伝送距離100km超でQKDを実験し、量子もつれを確認(中国科学技術大学)
シンガポール:Queenstown
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QKDの代表的なプロトコルであるBB84を、空間中の光子伝送を通じてフィールド実験(シンガポール国立大学)
日本:東京QKDネットワーク
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2010年の東京QKDネットワークの後、2013年には伝送距離23km(チャンネルロス13dB)、ノイズの多い昼間も稼動する。平均秘密鍵レート240kbps&メンテナンスフリーの運用を、30日間にわたって達成(NEC, NICT)
カナダ:Calgary
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2011年、長距離QKDフィールド実験に成功(カルガリー大学)
米国:Washington D.C(Optically switched QKD)
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Telcordia Technologies, Laboratory for Telecommunications Sciences, Los Alamos National Laboratory, Naval Research Laboratoryらによる共同QKDネットワーク研究。限定的な状況では古典通信との共存が実証されている。
米国:DARPA(Macroscopic Q Communication)
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2012年から2015年にかけ、年間予算250万ドルをかけて、伝送距離1000km未満、速度1〜10 Gbpsの量子力学的な効果を用いたネットワーク運用を予定(DARPA, 国防高等研究計画局)
南アフリカ:Durban(QuantumCity)
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KwaZulu-Natal大学が中心となって、2010年のFIFAワールドカップ開催時に、試合会場の「ダーバンスタジアム」と市内の中継局をQKDで結び、試合を世界に配信した

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