量子の世界をのぞいてみよう
Welcome to the Quantum World #005

ボース=アインシュタイン凝縮が崩壊する様子

下図に描かれた5つの立体図形は、d-波 ボース・アインシュタイン凝縮したクロム原子(Cr)が徐々に崩壊する様子を、左上から右下へ向かって、0.1ミリ秒ごとに捉えたもの。図の中の[+]マークをクリックすると、理論チームと実験チームの共同研究の成果として、2つの結果を比べた図と説明文などが表示されます。

 

原子の磁気的双極子相互作用

閉じる

2個の磁石を近づけるとN極同士やS極同士は反発し合い、N極とS極は引き合う。これと同様の効果がミクロな原子にも起きる。スピンをもった原子は小さな磁石として振る舞い、スピンが同じ向きの原子が横に並ぶと反発し合い、縦に並ぶと引き合う。

 
 

理論と実験の様子を見比べる

閉じる

上はシュツットガルト大学のグループによる実験、下は東京大学のグループによる理論の結果を表している。クロム原子は大きな磁気モーメントをもっており、各原子が小さな磁石のように働く。この図は約10万個の原子がすべて同じ状態を占めるボース・アインシュタイン凝縮が、自らの引力相互作用によって崩壊する様子を示している。磁石が同じ向きに横向きに並ぶと反発し、縦向きに並ぶと引き合うことと同様な相互作用が働きながら崩壊するため、自発的に四葉型の形状を示すようになるのが特徴だ。フィジカル・レビュー・レターズ誌101巻ページ080401(2008)より転載。

 

Figure courtesy of Tilman Pfau
図の中の[+]マークをクリックすると、説明文が表示されます。

量子の世界をのぞいてみよう
Welcome to the Quantum World #004

  • Pages:
  • 1
  • 2
  • 3