FILE: 008 『量子力学の考え方』 page1![]() ![]() 『量子力学の考え方』は忙しい研究活動の合い間を縫って、香絵博士が書き上げた"教科書"。しかも、これまでの教科書にはなかった量子力学のエッセンスが、ふんだんに盛り込まれている一冊です。ところで「数理・情報系必携」とのことですが、それ以外の勉強をしている学生さんには不向きなんでしょうか?──そこでまずは「かえる」が手にとってみましたよ……。 ![]() 聞く人:
![]() ![]() ![]() ![]() 確かにひと昔前までは「量子力学」を学ぶ人は、物理専攻の学生や研究者といった物理関係の人に、ほぼ限られていました。しかし量子力学の知識が必要なのは、今や物理学科の学生だけではありません。 その背景には、ここ10年ほどで、私たちがアクセスできる量子の世界がぐんと広がってきたことがあります。それによって、これまでは思いも寄らなかった、広範囲に及ぶさまざまな分野で、量子的な考え方が必要になってきたのです。 ![]() ![]() またコンピュータ・サイエンスや通信技術の分野は、量子的な考え方によって「量子情報処理」と呼ばれる学際的な新しい領域が生まれるという、たいへん特徴的なかたちで発展してきました。この分野は、特に21世紀に入ってからめざましい発展を遂げています。 ![]() ブツリ以外の"門外漢"がリョーシを学ぶのは大変そうだケロ? ![]() ![]() 特に数理・情報系の学生さんが陥りがちなのは、式の取り扱いは得意なのだけれど、その背後にある物理的な意味が欠落してしまい、量子の世界が感じ取れないままになってしまっているという状態です。 ![]() 式には物理的な意味があるんケロ? ![]() ![]() ![]() |